奪われた家/天国への扉/動物寓話集

著者 フリオ・コルタサル

 訳 寺尾隆吉


◾️感情 哀愁/受容/驚き

◾️評価 3.5/5

おすすめの人

 夫婦の切ない愛情を味わいたい

 アルゼンチン文学に触れたい

 幻想世界を味わいたい


収録された短編のどれもが滅裂で、読み進めるのが困難だった。

文脈が途切れるたびに、私の脳には雑念が入り込み、それを追い出して再び文章を辿る作業に、体力と集中力が削られてゆく。

追記:解説を読むことで、動物寓話集の中でコルタサルが何を言い表していたのか、僅かに理解できた。あまりにも飛躍的な表現の裏には、彼の苦悩や政治活動への批判が込められていた。


『天国への扉』

どんなに愛し合った夫婦の間にも、妥協、諦め、擦り合わせが生じる。

一方が理想的な幸福を手に入れた時、もう一方は、憧れの舞台から身を引かなければならない。

奪う幸福、奪われる幸福、後味の悪さと、解放されたいと願う気持ち……。

愛にまとわりつく寂しさが、結婚すらしていない私の情熱を、少し冷ました。